講師インタビュー

経歴
加藤 奈穂子
株式会社ヒューマンエナジー創業者兼トップ講師。
アイシン・エイ・ダブリュ株式会社(現・株式会社アイシン)、IBM系列企業等を経て、1994年株式会社ヒューマンエナジーを設立。
変革型リーダーシップ研修を得意とし、組織変革を加速させたいIT業、製造業、建設業、地方自治体など幅広い業界で登壇し、研修実績は31年間で382社、延べ10万人を超える受講者の成長支援に従事する。現在はヒューマンエナジーのエグゼクティブトレーナーとして年間200日以上を社員研修と組織変革コンサルティングのために全国で活躍。
また、女性起業志望者に特化した「マンツーマンの伴走型企業支援プログラム(クリビジ)」で実践的なアドバイスを行い、起業を志す女性のビジネスマインドとビジネススキルの双方向からの強化を図るなど幅広く活動。
・株式会社リンクエナジー取締役
・産業カウンセラー
・ITコーディネータ
研修実績
- 変革型リーダーシップ研修
- 課題発見解決力研修
- 交渉力、折衝力研修
- プロジェクトマネジメント研修
- 幹部養成研修
- ファシリテーション研修
- プレゼンテーション研修
- 行動経済学研修
- 社会心理学研修
- マインドマップ研修 など
大切にしている言葉
愛・感謝・成長・挑戦・健康
ライフワーク
マラソン
インタビュアー
株式会社ヒューマンエナジー 研修コーディネーター 久野 未里
株式会社ヒューマンエナジー トレーニング資料企画スペシャリスト 河地 千代子
具体性が自信を育てる ~リーダー研修の現場から~

久野 本日は、第二回目の講師インタビューということで加藤さんにお話を伺わせていただきます。どうぞよろしくお願いします。早速ですが、加藤さんは講師歴30年以上になりますが、特に印象に残っている研修はありますか。
加藤 長期にわたるプロジェクトマネジメント研修です。ちょうどその企業が「人材を提供する」ビジネスから「自らプロジェクトを立ち上げ、主体的に推進する」方向へ舵を切る時期でした。その大きな転換点に携われたことは、今も強く心に残っています。
規模・難易度ともに挑戦的な研修でしたが、受講生の多くが現在は会社の中核を担う存在になっている。人の成長を目の当たりにできたことが、講師として大きな喜びです。
久野 ありがとうございます。そのとき受講された方が、今では中核を担っていらっしゃるということは本当にうれしいことですね。そういった“人の成長”を間近で見られるのは、まさに研修の醍醐味ですね。
では、次に加藤さんが得意とする研修をお聞かせいただけますか。
「好き」だからこそ引き出せるリーダーの力
加藤 やはりリーダーシップ研修が好きです。
久野 リーダーシップ研修がお好きということですが、得意ではなくて「好き」と言われたご理由は何でしょうか。
加藤 受講生がやる気になるのが、とても分かる研修だからです。
久野 研修の実施前と実施後では、受講生の方々はどのように違うのでしょうか。
加藤 受講される皆さんは、これからリーダーになっていく方や、すでにリーダーとしてご活躍されている方が、さらにチームをまとめて、もっと強いチームをつくっていこうという気持ちをお持ちです。そういった「チームをどうしていくべきか」という概念そのものは、皆さんある程度理解されています。しかしその具体的な内容や、実際にどう進めていけばいいのかという“方法論”が、ほとんどゼロの状態でいらっしゃることが多いです。だからこそ、研修を通して「こうやってやればいいのだな」「こういう考え方で取り組めばいいのだな」という具体的なやり方を知ることで、すごく自信につながっていくのではないかなと思っています。もちろん、実際にそれがすぐに現場で実践できるかどうかはまた別の話になりますが、方法を知ることでより実践に近づけると考えています。
久野 研修で学び、その後自信をつけさせてあげるということですね。
加藤 そうですね。また、最近のリーダーシップの傾向として、「指示・命令型」のトップダウンのスタイルからは少しずつ離れてきているように感じています。現在リーダーの方やこれからリーダーを目指す方たちも、「昔ながらのやり方はもう古い」という認識は持っていらっしゃいます。
しかしそれならば「なぜそれが古いやり方なのか」「これからはどういうスタイルが求められるのか」ということをきちんと学ぶ機会がないまま来ていることが多いのが実情です。
だからこそ、研修の中で「リーダーシップとはどういうものか」を学び、「こういう理由で今は違うアプローチが必要なんだな」「こういうやり方なら納得感があるな」という具体的な気づきが得られると受講者の方は大変納得感があるのではないかなと思います。
理論は普遍、事例は最新
久野 加藤さんのリーダーシップ研修で具体的なリーダー像が学べるということがよくわかりました。では、リーダーシップ研修には限らず研修をする上で工夫されていることや大切にされていることをお聞かせください。
加藤 はい。理論は古くて良いけれど、事例は最新で持っていくことです。
久野 理論は古く、事例は最新とはどういう事なのか、もう少し具体的にお聞かせいただけますか。
加藤 テキストに載せている内容について少し補足しますと、私があえて取り上げている事例の中には、「これは事例というより“理論”として伝えたい」という位置づけのものがあります。
たとえば、GAFA+Microsoft、いわゆるGAFAMが、日本の上場企業2,000社以上の時価総額を一気に追い抜いたという出来事がありました。あれは2020年頃の話で今となっては少し古いニュースかもしれませんが、私はあえてそれを使っています。
と言いますのも、それは「新しい産業モデルが生まれなければ、組織は衰退する」という理論を象徴するような出来事だと考えているからです。最初はそこまで差がなかったのに、2年ぐらいで一気に抜かれてしまったという現実から、「それならば今はどうなのだろうか」という視点を持っていただきたく、最新の動きも取り入れています。
たとえば最近では、ある大手企業で黒字リストラが行われました。黒字なのに人員削減をしているということは、その方々が「もう今のビジネスモデルには必要とされていない」という状況なのです。もちろん赤字のリストラもありますが、黒字でもリストラが起きる時代になってきている。そういったことからも、「会社の中でも、新しいビジネスモデルが生まれなければ組織自体が衰退していく」という現実を感じていただきたいと思っています。
だからこそ、なるべく1〜2週間以内の新しいものを事例として取り上げて、参加者の皆さんにお伝えするように工夫しています。
久野 ヒューマエナジーの研修は、しっかり内容をブラッシュアップして最新の情報をお届けできるというところが 1つ強みでもあるということですね。ありがとうございます。
休暇は必要、休養は不要
河地 では、次に研修以外のことを少しお聞きしたいと思います。講師紹介に「休暇は必要、休養は不要」と掲載していますが具体的に教えてください。
加藤 ソファーに座ってお菓子を食べる、ソファーに座ってテレビを見る、SNS を眺める、サブスクで動画を見るなどの時間はいらないです。
河地 休暇というのは、例えば、美しい花を見るとか海や山で安らぐということでしょうか。
加藤 そうですね。自分を落ち着かせたり活性化させたりする時間は大切です。お休みのときに少し時間が空いたら、6ヶ月後のあれをどうしようかな、などと考える時間にして、未来の設計を休暇中にやったりしています。
久野 休暇は、体や脳を休めるイメージがありますが、加藤さんはそうではなく体は休め、脳はフル回転されているのですね。
加藤 そうですね。マインドマップ広げて考えています。
ランニングは「歯磨きと同じ」習慣
河地 では、少し話題を変えて、加藤さんのライフワークにもなっているマラソンについてお伺いしたいと思います。
マラソン歴も長く、マラソンは加藤さんにとっては「練習の一環」の感覚だとお聞きしたことがありますが、フルマラソンだけではなくウルトラマラソン(100Kmマラソン)にチャレンジしようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?
加藤 私にとって「走る」という行為は、もう“歯を磨くのと同じ”くらい、日常の一部です。走らないと、なんだか気持ちが悪いと感じるぐらい習慣になっています。朝はだいたい、毎日10kmから12kmくらい走っています。それくらい走ることが当たり前になっていて、無になって走ることが魅力です。できれば毎月1回はウルトラマラソンにも挑戦したいなと思っています。
河地 ありがとうございます。ウルトラマラソンにでることは、加藤さんにとって休暇なのですね。では次に、座右の銘があれば教えていただけますか。
信念の言葉 ー 愛・感謝・成長・挑戦・健康
加藤 座右の銘とは違いますが、自分の中にある大切な言葉が4つあり、迷ったときに考えている言葉があります。「愛・感謝・成長・挑戦・健康」です。自分の信念みたいな感じです。
研修は「非日常」という投資

久野 すごく素敵ですね。「愛・感謝・成長・挑戦・健康」、どの言葉も加藤さんの生き方にそのまま重なっているように感じます。では、最後にヒューマンエナジーの研修を受ける受講生の方にメッセージをよろしくお願いいたします。
加藤 非日常を楽しんで欲しいです。
久野 非日常とはどういうことか、もう少し具体的に教えていただけますか。
加藤 研修は、ある意味で「一旦、仕事から離れる時間」だと思っています。企業にとって研修費はおそらく「費用」として処理されていることが多いと思いますが、私はどちらかというと「研究開発費」や「試験研究費」に近いのではないかと捉えています。
たとえば、企業が「もっと良いマウスを作ろう」として研究開発をする場合、成果が出るのは5年後、10年後だったりしますよね。だからそれは単なる「費用」ではなくて、人件費も含めた「投資」だと考えます。
私は、研修もまさに「投資」だと思っています。研修を受けたからといって、翌日からすぐに目に見える成果が出るものではないと思っています。だからこそ、研修の場では「これまでこうだったよね」という、無意識の口癖や常識をクリアにして「これからどうありたいか」「未来に向けて何ができるか」をじっくり考える時間にして欲しいです。
じっくり考えるという時間を毎日の生活や業務の中で取ることはなかなか難しいことだと思いますので、研修ではその時間=非日常を楽しんで欲しいと思っています。
久野 「未来を考えることに集中して欲しい」、とても素敵な言葉ですね。本日はありがとうございました。
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